地方在住ワーキングマザーがデータサイエンティストになるまでを書いた

まえがき

この記事はデータ分析人材のキャリア(データラーニングギルド) Advent Calendar 2020の11日目の記事です。

地方在住 × 乳児子育て中 × 30代半ばだが正社員職歴なし のなかなか今の日本では敬遠されそうな条件から、この夏転職してメーカーのデータサイエンティストになりました。まだ半年しか働いておらず修行中の身で、そんな技術的なことも書けない上、転職するまでに至ったところを書こうとしたらそもそも今年の話じゃ全然ないなって気づきました。(遅)
書き上げてみたら完全に日記になってしまったので、長々日記読みたくない方に向けてデータサイエンティストへの転職の流れをまとめると、

  • もともと所属していた派遣会社の求人からデータサイエンスに近い仕事に応募した。
  • データサイエンティストのコミュニティに入って情報収集したり、資格とったりした。
  • 転職エージェント使って転職した。

こんだけ!3行で終わる!
もうツイッターでいいのでは。

実際この3行の内容に2年くらいかかりましたので、その2年について以下書いていきます。

2018年夏ごろまでの経歴

一言で言うとずーーーっと大学にいました。笑

大学で生命科学系の研究室に入り、博士課程まで進学したものの、様々な事情があり、学位とその先の研究者としてのキャリアを諦めました。

(ここらへんの経緯は辛くて思い出したくないのでサクッと省略)

なんだかんだあって結婚もして、仕事は派遣で大学の研究室の研究補助員してました。
子どもも産みましたが、産休とりつつも、産後3か月で仕事に復帰しました。
バイオ系って人材余ってるので時給安いんですが、それでも実験できるのはやっぱり楽しかったんです。

ただこういう仕事もいつまでできるのかなぁという不安がありました。
給料が安いからどうこうではなく、アカデミアは割とどこも予算厳しそうで、雇用主のPI自身が任期制だったり、プロジェクトの予算が切れたら、基本的に自分の仕事もなくなってしまうわけです。

でもなー実験てか研究好きだしなー
どうにか続けられないかな…
新卒カード捨てといて、今更、研究職で民間企業に就職とか非現実的だしな…
てか子ども産んだばっかりなのに企業に就職とかできるんか???
せめてなんか勉強して気を紛らわせたい。
研究に繋がりそうで家でできる勉強…
プログラミングとかできたら、バイオインフォマティクス系の仕事できたりしないかな…

というわけで、あんまり考えてない感じ丸出しですが、なんとか自分なりに研究に関わり続けられるよう、実験系研究者からインフォマティシャン(研究室の先輩にインフォマティクス系の人がいたので少しは馴染みがありました)の方にシフトできないか模索し始めました。

AIって書いてある求人に応募した

私はちきりんさんファンなので、「学びたければ働け」の言葉を信じて、派遣の求人に未経験OKでインフォマティクス系の研究室を見つけて即アプライしました。
なんかやっぱり流行りなのか求人の文面にAIって書いてありましたね…笑
ちなみにこの時点でコーディングとかまっっったくしたことありません。
少しはやっとけよって感じですが、課題もないのに勉強だけするのは怠け者の自分には難しすぎました。
(というか言い訳すると、この頃、当時0歳の双子の世話してたので正直生きるのにいっぱいいっぱいでしたw)
(ちなみにこの研究室で働けると決まったので、子どもの保育園入園も無事決まってめちゃくちゃほっとしました。)

まあ未経験OKって言うしいけるやろ。

「未経験OK」の実態

今まで派遣で働いていた研究室でも未経験の実験をやることは多々あったので、なんとなく予想はしていましたが、基本的にはほぼ放置されてました。笑
初めて実験機器を使う場合、マシンのマニュアル読んだりメーカーの人に聞くしかなかった(上司にももちろん聞くけどあんまり詳しくなかった)のが、ググってばっかりになったのでそこはだいぶ楽だなぁと思った記憶。
でもさすがに最初のPyCharmの設定で詰まった時は研究室の誰かに助けて欲しかったけどもw 「なんでだろうね…」というコメントをもらっただけでしたw (たぶんpath設定ができてなくて、結局自力でググってなんとかした。)

さすがにpython何も書けませんじゃ仕事にならないので、最初は研究室で初心者向けにつくられた課題に沿って、ググりつつ、リスト、辞書を覚え、for文でフィボナッチ数列書いたり、ファイルの読み込み書き込み、ライブラリインポートの仕方くらいを勉強しました。
ただ、課題内容があまりにもあっさりしていて就業時間も余っていたので、結局勝手にprogateのpythonコースを進めたり、scikit-learnの公式サイト見て何ができるか眺めたりしてました。(scikit-learnのサイト見るのは今でもめっちゃ好き)

あとみんな気になるお金の話をすると、前の職場までとほぼ同じ時給でした。(具体的じゃなくてすみません)
結局バイオ系なんで、バイオは人材余ってるので(以下略)

「データサイエンスが流行ってるらしい」と気づく(2019年夏頃)

なんだかんだググれば色々情報があるので、nkmkさんのサイトとか参考にデータ整形などの雑用をこなしてたんですが、なんというか…けっこう…暇で…すぐ終わることしか頼まれんし…

そして確かこの頃、世の中的にデータサイエンスっていうのが流行ってるんだと気づいたような。
最初はでーた…さいえんすう?? なんだその当たり前の組み合わせの単語はって思ってました。
情報科学とは違うの?みたいな。
世間知らず過ぎてビジネス観点皆無だからこその感想ですね。

まあ、とにかく自分がやっていることは雑用レベルだとはいえ、この先にはもしかして色々な仕事に繋がる可能性があるの?と気づき、研究に関わり続けたいという気持ちはありつつも、少しずつ情報収集し始めました。

思い切ってツイッターでデータサイエンティストに声をかけてみる(2019年秋頃)

それまでSNSなんか基本ROM専だったんですが、仕事が暇で時間だけが過ぎていく焦りもあったのか、とあるデータサイエンティストさんのツイートを引用リツイートして絡んでいったことから始まり、その人が始めたコミュニティに入って(現在は閉鎖されてます)、すすめられるがままに統計検定2級の勉強開始、2ヶ月くらいで合格しました。

研究室で雑用してるだけでは統計検定とろうという発想には至らなかったので、ほんとありがたかったなーと思います。
あと資格という具体的な目標に向かって勉強するのが久々で楽しかった!!
乳児子育て中でも期間限定であれば意外と勉強できるじゃん!というのがわかったのも何気に嬉しかったです。
(夫が時間をつくるのにかなり協力してくれました!感謝!!)

その人に転職もすすめられ、転職エージェントの人に紹介までしてくれたんですが(感涙)、この時点では転職できる自信がまったくありませんでした。 勉強することまだまだありそうで、たぶん年単位で考えた方がいいんだろうなと。
他の人の意見も広く聞いてみようかなと思ってたのもあって、データラーニングギルドの村上さんが主催するデータラーニングスクールの講座を受けることにしました。

派遣契約切れ予告を受け、講座ドロップアウト(2019年冬頃)

続かんかったんかーーーい!!
えぇ、途中でフェードアウトしました(恥)

言い訳がましいことを言いますと、講座受講し始めてすぐに、私の派遣契約の年度末更新がされるかわからないことが発覚し、すぐに転職活動を始めざるを得ない状況になってしまいました。
このわからないというのがやっかいで、PIの先生が異動するとかしないとか、勤務地がどこになるか未定とな… 保育園児がいる状態でそれキビシイんだが!!

前のように実験系の仕事であれば引越しせずとも派遣会社から仕事紹介があるのは確実だったのですが、この頃にはデータサイエンス系の勉強が楽しくなちゃってたので、できればまた雑用でもいいから少しでも関係ある仕事したいなと。
特に正社員とか契約形態にこだわりもなかったので、前述の紹介された転職エージェントと細かくやりとりするようになったのと、新しくIT系の派遣会社に登録しました。

新型コロナの影響はあったものの、なんとか1社決まる

今考えると、転職活動始めたタイミングがコロナの影響もろに受ける直前でギリギリセーフだったなーと…
まあ、コロナのせいで面接の日程が延びに延びたので結局無職期間あったんですけど!
キッチリ失業手当と再就職手当もらいましたけど!!(大事)

ちなみに正社員求人で内定出たのは現職の1社だけなので、決して順調な転職活動って感じではないんですが、最初に書いたような自分の条件だと決まるだけありがたいです。

あと、ちょうどこのタイミングで学生時代の研究室の先輩からバイオインフォの仕事紹介してもらいまして、正直かなりやりたかったです。研究内容としてはドンピシャで興味あったので、もし内定出てない状態だったら確実に受けてた。。。

ただPh.D.持ってないと時給制研究補助員しかできず、せっかっくチャンスも来たのでここらで正社員経験しておきたいと思ってお断りしました(号泣)

結局実務内で勉強する

ここらでみなさんお気づきだろうか。
こいつ統計検定以外勉強の話してないぞと。

そうです。私は結局体系的には勉強せず、データサイエンティストとしてメーカーに就職してしまいました。
まあ書類でも面接でももちろん嘘はつかなかったので、会社としてもポテンシャル採用なんだと思います。業務内容が研究開発の最適化なので、たぶん業務への理解を期待されたのかなと自分では思ってます。(知らんけど)
年齢がある程度いってからの転職だとやっぱり過去の経験を活かす形になりやすいんですかね。

なので最初は当たり前ですが大変でした。
とりあえず先輩が書いたコードと参考サイトを見まくった。
そして実際に社内案件に取り組む。わからんかったら質問。各種ライブラリのドキュメント読む。とにかくめげずにやるのみ。
なんか月並みすぎてすみません!!(土下座)

まとめ

振り返ってみるとこれぞまさに行き当たりばったりですが、もともと良くない条件で働いていたからこそ、あまり迷わずに決断を繰り返せたのかなーと。 もとが給料安かったから未経験転職したら年収下がるかもという心配も皆無だったし。

なんだかんだ研究(開発寄りになったけど)にも関わることもできて結果オーライでした。
てかたぶん世間の思うデータサイエンティストではないよね…
自分でしっくりくる肩書はインフォマティシャン見習いって感じです。
まあどのみち見習いなのでこれからも勉強がんばります。

キャリアチェンジを目指して勉強してる人へ

特に家庭(家事・育児・介護)と今の仕事と勉強、3つの両立は大変だと感じている人へ。

時間を作ろう!

自分は転職前で給料少ないときから自分のおこづかいから家事代行費出してました。
家事代行いいよ!!
自分の場合、家事と育児では断然家事は自分でやんなくてもいいと思ったので外注しました。逆に育児は保育園に長く預けてることもあって、家にいる時間は夫婦どちらかが見たいなと思ったので、ベビーシッターは使ってません。ここら辺は家族の価値観によりますね。とにかく個人でも外注できるところは試してみるのおすすめ。

時間作るといっても睡眠時間削るとかは短期決戦しか向かないので、キャリアチェンジを目指して長く勉強する場合自分は無理です。すべての時間の効率が落ちそう… (* 体力ない人間の意見です)

中途半端な自分にめげない

ギルドのメンバーのみなさんとか、それ以外でもツイッターで勉強アカウントとか転職アカウントとか見てるとほんとみなさん努力してる。
それに比べると自分はほんと何百分の1やねんって感じする。

自分の場合だと新型コロナの影響で保育園に預ける日数を最低限にした時期があって、その間は勉強ほぼできませんでした。
仕事もしてないからせっかく覚えたことも使わないと忘れていくし。
なのでトータル勉強時間も少ないし効率とかめちゃくちゃ悪いです。

でもそこでゼロイチ思考で中途半端ならやる意味なし!って考えるのももったいないかなぁと。
もちろん転職するということは他の転職者と比較されるということなので、そういうことが気になるのは当然なのですが、 一方で自分の人生の時間をどう使いたいかは自分の価値観で決めていいんだし、勉強したことを忘れても、まだその分野に興味あるならまた勉強再開すればいいのだ、と思ってる。
自分の興味持った分野を勉強することほど楽しいことってないですよ!!

まあ正直勉強する上での心得みたいなのは読書猿さんの独学大全読めばいいと思います。(丸投げ) どの本で勉強するかとか何時間勉強すべきかとかはとりあえずなんでもいいから、できる時間に少しでも何かやるのだ!!(自分に言い聞かせ)

以上です!
これからもうちょっと勉強して来年はもっと有益な記事書きたい()
読んでくださってありがとうございました!